契約

約書の意義

ビジネスを行う中では,様々なシーンで契約書が使用されます。

そもそも,契約書は,

①当事者間における契約の内容を明確にし,後日の紛争を防止すること

②仮に事後的に紛争が生じてしまった場合,そこでの証拠となること

という2つの目的を実現するために作成されます。

ですから,契約書を作成するときには,この2つのポイントを意識しておかなければなりません。

約書作成上の注意点

契約書は,当事者間の契約内容を明確にするためのものですから,契約書の中には,当然,ご自身が求める内容が網羅的に全て記載されていることが必要です。

契約当事者間で,何かトラブルが生じそうな時,第1の行動指針となるのは契約書の記載です。契約書に網羅的な記載があれば,契約当事者は,契約書というある種のルールブックに従った解決が図れるわけですから,トラブルが深刻化するのを回避することが出来ます。ですから,契約書には,あらゆる事態に対処できるよう契約内容を網羅的に記載しなければなりません。

また,法律の中には,契約当事者が合意しているからといって,当事者の合意ではその内容を変更することが出来ない条項があります。これを強行法規といいます。

強行法規違反の契約条項は無効ですので,契約内容が強行法規に違反していないかを予め確認しておかなければなりません。

また,契約の内容によっては,行政などからガイドラインが示されていることもありますので,それらに反した内容になっていないかも確認する必要があるでしょう。

現在、インターネット上で各種契約書の雛形を入手することも可能となっています。しかし、こうしたインターネット上の契約書ひな型は、誰でも同じように使える内容であるがゆえに、反対から見れば、個別の契約の特殊性への配慮はなされていません。これらインターネット上の契約書雛形を用いて基本的な契約書の枠組みを整えること自体は問題ありませんが、実際の契約締結にあたっては、ご自身の契約内容に沿ったカスタマイズを加えることが欠かせません。

契約書の作成にあたっては,ご自身が求める内容を契約書上にどのように表現するかという点もとても重要です。契約書の意義のところで触れましたが,契約書は,事後的に紛争が生じてしまった場合にそこでの証拠となります。ですから,複数の解釈が可能となるような書き方は極力すべきではなく一義的な表現方法を用いなければなりません。

護士費用について

契約における弁護士費用については、「弁護士費用」ページの「契約書作成」をご参照ください。